目次
はじまりは部屋の天井
これは、大学時代に僕が実際に体験した話です。
その頃、アパートで一人暮らしをしていて、特に不便もなく過ごしていました。
部屋は6畳ワンルーム、風呂・トイレ別、築20年くらいの木造アパート。
ただ、ひとつだけ気になることがありました。
夜中に、天井から“ギィ、ギィ”と軋む音が聞こえることがあったんです。
最初は木造だから仕方ないかと思っていました。
でも、ある日を境に、明らかに“誰かが歩くような音”になったんです。
音の正体
天井を見上げても、当然何もいない。
でも音は確実に、自分の真上からしていました。
そのうち、夜になると照明のカバーがカタカタ揺れるようになり、
僕の部屋だけがほんのり冷えるようになった。
友達に話しても、「疲れてんだろ」と笑われるだけ。
そうこうしてるうちに、ある夜。
布団の中でスマホを見ていた僕は、ふと視線を天井に向けたんです。
その時。
天井の照明カバーのすき間から、逆さまの顔がこちらを覗いていたんです。
逆さまの顔
目が合った瞬間、全身が凍りつきました。
その顔は、人間の顔を上下反転させたように、目と口が逆になっていました。
しかも、ずっと笑っている。
口は動いていないのに、耳元で「見てるよ……」と囁く声が聞こえた。
気づくと、身動きが取れなくなっていました。
それでも何とか目を閉じ、しばらくして目を開けると、もう顔は消えていました。
不動産屋の話
次の日、不動産屋に相談すると、少し沈黙のあとでこう言われました。
「……以前、その部屋で“天井から落ちて亡くなった方”がいて……。
でも、事故ではないみたいで、逆さまの姿で発見されたって話なんです。」
ゾッとしました。
「それ、今まで何人か入居しては……すぐに退去するって聞いてます。
夜になると“見下ろされている感じ”がするとか……。」
すぐに退去届を出しました。
今でも
あれから数年経ちましたが、今でも時々夢に出てくることがあります。
照明のカバーの向こうに、逆さまの顔がじっとこっちを見ている夢。
そして、あの声。
「まだ見てるよ。」
■おすすめ
マンガ無料立ち読み

1冊115円のDMMコミックレンタル!

人気の漫画が32000冊以上読み放題【スキマ】

人気コミック絶賛発売中!【DMMブックス】

ロリポップ!

ムームーサーバー

新作続々追加!オーディオブック聴くなら - audiobook.jp


![]() | 新品価格 |

![]() |

![]() | ページをめくってゾッとする 1分で読める怖い話 [ 池田書店編集部 ] 価格:1078円 |

