目次
はじまりは1本の電話
これは、数年前に私が実際に体験した話です。
その頃、仕事が忙しくて夜遅くに帰宅することが続いていました。
ある日、夜11時過ぎに帰宅してシャワーを浴びていると、スマホが着信音を鳴らしました。
画面を見ると「非通知」。
「間違い電話かな?」と思いながらも出てみると、何も聞こえない。
ただ、通話は確かにつながっている。
雑音もなく、“完全な無音”。
数十秒待ってから切りました。
続く無言の着信
それから毎晩、決まって夜11時半になると、非通知の無言電話がかかってくるようになりました。
試しに無視しても、数回鳴らしては切れる。
出ても、やはり何も話さない。
一度だけ、「間違い電話では?」とこちらから声をかけてみましたが、反応はなし。
でも、確かに“誰か”が電話の向こうにいる気配だけは感じる。
通話のあとに聞こえた声
無言電話が続いて1週間目の夜、いつものように電話に出てみました。
無音のまま数秒……十数秒……
そして、通話を切った直後。
スマホのスピーカーから、「ありがとう」と女性の声が聞こえたのです。
画面を見ると、通話はすでに切れており、再生中の音声もなし。
「……今の声、どこから?」
震えが止まりませんでした。
過去の持ち主
どうしても気になって、スマホを購入したショップに問い合わせたところ、
この番号は以前、事故で亡くなった女性のものだったことがわかりました。
彼女は夜、仕事帰りに事故に遭い、そのまま帰らぬ人に。
そして亡くなる直前に、誰かに電話をかけようとしていたらしいのです。
今も続く無言電話
それから数年が経ち、番号は変えていませんが、
今でも年に一度、命日の頃になると非通知の無言電話がかかってきます。
出ても、やはり何も話さない。
けれどあの夜の「ありがとう」を聞いてからは、
その電話が「何かを伝えたかった声」だったのだと、今は思えるのです。
ただ、もし今後また「何か」が聞こえたら——
それが“感謝の言葉”であるとは限らないかもしれません。
■おすすめ
マンガ無料立ち読み

1冊115円のDMMコミックレンタル!

人気の漫画が32000冊以上読み放題【スキマ】

人気コミック絶賛発売中!【DMMブックス】

ロリポップ!

ムームーサーバー

新作続々追加!オーディオブック聴くなら - audiobook.jp


![]() | 新品価格 |

![]() |

![]() | ページをめくってゾッとする 1分で読める怖い話 [ 池田書店編集部 ] 価格:1078円 |

