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林間学校で出会った“来てはいけない子”──夜の集合写真に写っていたもの 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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これは、中学2年の林間学校で実際に体験した話です。
あれを「ただの偶然」と言う人もいるかもしれません。
でも、あの夜、確かに“いないはずの子”が、写真に写っていたんです。

林間学校初日──不自然な自己紹介

僕の学校では、毎年夏に2泊3日の林間学校が行われていて、僕たちの学年も例外なくそのイベントに参加しました。
場所は山梨の古びた宿泊施設。自然に囲まれた、正直ちょっと陰気な雰囲気の場所でした。

最初の夜、レクリエーションのあと、学年全員で“夜の集合写真”を撮ることになりました。
教員の一人が「はい、前から順に並んで〜」と号令をかけ、クラスごとに整列していきました。

そのとき、僕の右隣にいた女子が「初めて見る顔」だったんです。
制服も違うし、見覚えがない。でも不自然なくらい馴染んでいて、誰も違和感を覚えていない様子でした。

自己紹介のときも、その子は「山内みほです。よろしくね」と微笑んで、拍手されていました。

でも、その名前──どのクラスの名簿にもいませんでした。

不自然な違和感

その後の自由時間でも、その“山内みほ”という女子は僕たちの輪の中に自然といたんです。
ただ、話しかけてもあまり言葉を返してこない。ずっと笑顔のままで、話を聞いているだけ。

「なんか、変だよな」と思いつつも、その夜は普通に過ぎていきました。
問題が起きたのは、最終日の朝。

集合写真と「ひとり多い」

帰る前、先生が撮った集合写真を廊下の掲示板に貼り出したとき、
誰かが言いました。

「……あれ? この写真、“ひとり多くない?”」

確かに、クラスごとの人数は決まっていて、全体でも90人いるはず。
でも写真には91人目の女子生徒が写っていたんです。

しかも、僕の右隣で笑ってる、“あの子”です。
ただ、顔が──明らかにブレていて、目元が黒く滲んでいた。

先生たちは顔を曇らせ、すぐにその写真を外しました。

調べてはいけない

気になって、宿のスタッフに聞いたんです。
すると、一人のおばさんが教えてくれました。

「……昔ね、同じような制服の子が、林間学校中に失踪してね。
名前が確か、“山内みほ”って言ったかしら。
あの山の方に入っていって、それきり……」

鳥肌が立ちました。
あの子は、まだ帰ってきていない。
だから、毎年誰かの隣に現れるのかもしれません。

今でも

あれから10年以上経ちますが、写真は二度と配られず、先生もその件には触れませんでした。
でも時々夢に見るんです。
林間学校の夜、あの子が僕の隣で、
真っ黒な目でじっと笑っている夢を。



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