目次
■1. 深夜バイトを始めた理由
大学2年の夏、私は生活費を稼ぐために、駅前のコンビニで深夜のバイトを始めた。
22時から翌朝5時まで。
一緒に入るのは、40代くらいの店長と、もう一人、顔色の悪い青年。
名前は思い出せない。名札もしてなかった。
最初のうちは普通だった。品出し、防犯カメラのチェック、レジ対応。
ただ、一つだけ違和感があった。
誰も話さない。
レジも、品出しも、無言で行われる。
特にあの青年は、私と一切目を合わせない。
■2. 「お前は辞められない」
ある夜、品出しの途中で商品棚の裏から「カサカサ…」と音が聞こえた。
見に行くと、棚の間に挟まるようにして、ぐったりした青年が立っていた。
私は思わず叫びそうになったが、青年はこちらに一言。
「辞めない方がいいよ」
怖くなった私は、翌朝バイト先に電話をして辞めたいと伝えた。
すると店長は、電話の向こうでゆっくりこう言った。
「……お前、もう辞められないんだよ」
■3. 電話の着信音
その夜から、毎晩決まった時間に非通知の電話がかかってくるようになった。
出ると、雑音の中に微かに聞こえる声。
「来ないと、迎えに行くよ……」
私はスマホを解約し、引っ越しまでした。
大学も休学した。
■4. 最後の確認
半年後、少し落ち着いた私は、ネットであのコンビニを検索してみた。
すると、数年前に深夜バイトの青年が店内で倒れて亡くなったという記事が見つかった。
「深夜シフト中の過労死」
それが彼だったのだろうか。
だが、不思議なことに──
私がバイトしていた期間とその事故の発生日が完全に一致している。
つまり、私は死んだはずの青年と一緒に働いていた?
■5. 今も誰かが──
あの電話はもう鳴らない。
でも、時々夢に出てくる。
店の奥で、倒れた彼の傍に立っているもう一人の自分。
そして、耳元で誰かが囁く。
「お前、まだ辞めてないよ」
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