目次
■1. 予定外のルート
これは去年の秋、仕事の出張先で体験した話です。
ある地方都市に向かう途中、運転していたレンタカーのカーナビが突如、ルートを外れた道へ案内を始めました。
メイン道路は通行止めになっていたらしく、「こちらが最短ルートです」とナビが告げた。
知らない道だったけれど、時間もなかったので指示通りに進んだ。
それが、あんな場所へ行ってしまうことになるなんて、思いもしなかった。
■2. 違和感だらけの町
しばらく走ると、小さな集落に入った。
夕方なのに、人の気配がまったくない。
整った住宅に灯りがなく、すべての家のカーテンがぴっちりと閉まっている。
畑もあり、道は舗装されていて、どう見ても人が住んでいるように見えるのに、生活音が一切しない。
犬の鳴き声も子どもの声も、車の音も聞こえない。
まるで、時間だけが止まったような町だった。
■3. 見てはいけないもの
ナビは「目的地はすぐそこです」と告げる。
ふと、前方にある小さな公園の中央に、誰かが立っているのが見えた。
よく見ると、それは首のない人影だった。
全身が土で汚れたような服。動かない。
けれど、そのすぐ隣にある防災スピーカーのような設備から、突然音声が流れた。
「ようこそ、戻ってきたのですね。」
次の瞬間、ナビが再起動し、画面が真っ黒になった。
エンジン音が急に重くなり、車の速度が落ちていく。
■4. 逃げる道
恐怖を感じ、来た道をUターンして戻ろうとした。
ところが、通ってきた道がいつの間にか消えていた。
道路の先は、ただの森。ナビも圏外。
焦ってバックすると、道端に並ぶ家々のカーテンが一斉に開いた。
誰もいない窓の中から、何かがこっちをじっと見ている気配。
全身が凍るような感覚だった。
■5. 正常な世界への帰還
そのまま必死で適当に進み続けると、急に携帯の電波が戻り、ナビが復旧した。
見ると、地図上ではその“町”がどこにも表示されていなかった。
Uターンしても、そこへ戻ることは二度となかった。
会社に着いた後、同僚にその地域の話をすると、こんな返事が返ってきた。
「昔、集団失踪事件があった村がその辺りにあったらしいけど、今はもう地図に載ってないよ。
興味本位で近づかない方がいいって言われてる。」
あの町に、誰が住んでいたのか。
いや、今も“何か”が住んでいるのかもしれない。
■おすすめ
マンガ無料立ち読み

1冊115円のDMMコミックレンタル!

人気の漫画が32000冊以上読み放題【スキマ】

人気コミック絶賛発売中!【DMMブックス】

ロリポップ!

ムームーサーバー

新作続々追加!オーディオブック聴くなら - audiobook.jp


![]() | 新品価格 |

![]() |

![]() | ページをめくってゾッとする 1分で読める怖い話 [ 池田書店編集部 ] 価格:1078円 |

