これは、私が高校時代に体験した、今でも夢に見るほど印象に残っている恐怖体験です。
場所は、実家の近くにあった古い神社の境内。今では立ち入り禁止になっていて、誰も近づかなくなりました。
目次
【1. 神社の奥の“大木”】
その神社は地元の人間でもあまり立ち入らない場所でした。
理由は特になく、ただ「なんとなく気味が悪い」と言われていた程度。
でも、夏休みのある日、仲の良い友人と肝試しがてら、夜にその神社を訪れることになったんです。
鳥居をくぐり、境内を進むと、奥に異様に大きなクスノキが立っていました。
幹の太さは、大人4人が手をつないでも足りないほど。
その根元には、朽ちかけた注連縄と、誰かが置いたらしい古びた人形が転がっていました。
「何か変じゃないか……」
友人がそう言いかけた瞬間、強い風が一瞬だけ吹き抜けたんです。
でも、他の木の枝葉は揺れていない。その大木だけが、ざわざわと音を立てていました。
【2. 聞こえてきた“声”】
帰ろうとしたとき、後ろから「こっち、おいで」と声がしました。
反射的に振り向くと、誰もいません。
けれど、その大木の幹の一部が、人の顔のように見えたんです。
輪郭も、目も、口のような裂け目も、確かに。
「早く帰ろう」
友人に腕を引かれ、逃げるように神社を後にしました。
【3. 不可解なニュース】
その数日後、ニュースでその神社が立ち入り禁止になったことを知りました。
理由は「倒木の恐れ」だったと書かれていましたが、そのクスノキはびくともしていなかったはずです。
地元の人によれば、
「何年も前に、あの木の下で不審死があって、それから妙なことが続いた」と。
そして、こうも言っていました。
「大木の中には、“人を喰うもの”もあるんだよ。昔から、神が宿るっていうのは、そういう意味でもあるの」
【4. それ以来】
あれから10年以上経った今でも、実家に帰ったとき、あの神社の前を通ると風もないのにクスノキの枝だけが揺れているのを見ることがあります。
見てはいけない。
近づいてはいけない。
でも、あの“顔”は、今でも僕を見ている気がするんです。
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