冴えない毎日を送っていた会社員の太郎は、いつも通りの朝、いつものように栄養ドリンクを飲んだ。最近の残業続きで疲れていたため、いつものように「元気がデルデル!」といったキャッチコピーに惹かれて、新しい商品を選んでいた。
その日の仕事中、太郎はいつもと違う異様な疲労感に襲われた。頭が重く、体がだるい。まるで高熱を出したような感覚だ。同僚に相談しようと思ったが、周囲はいつも通り仕事に励んでおり、自分のような症状を訴える者はいない。
帰宅後、太郎はベッドに倒れ込み、すぐに眠りについた。しかし、その夜見た夢は悪夢ばかりだった。見知らぬ人物に追いかけられたり、暗い洞窟をさまよったり。目が覚めても、心臓はドキドキと鳴り止まない。
翌日、会社を休んで病院へ向かった太郎。医師は、太郎の症状から、飲んだ栄養ドリンクに何かしらの異物が混入していた可能性を指摘した。詳しい検査の結果、その栄養ドリンクには、人体に有害な成分が検出されたという。
太郎は、自分が飲んだ栄養ドリンクが原因で、体調を崩しただけでなく、恐ろしい悪夢まで見ることになったことに恐怖を感じた。そして、なぜ自分がこんな目に遭わなければならなかったのか、その理由を探り始める。
インターネットで調べてみると、同じような症状を訴える人が他にもいることがわかった。彼らは、同じメーカーの栄養ドリンクを飲んだ後、体調を崩したり、奇妙な現象を体験したりしていた。太郎は、この栄養ドリンクが何らかの陰謀に繋がっているのではないかと疑い始めた。
さらに、太郎は、自分が飲んだ栄養ドリンクの製造会社を調べていくうちに、恐ろしい事実を知ることになる。その会社は、人体実験を行っていたり、秘密結社とつながっていたり、という噂が囁かれていた。
もう二度とこんなドリンクは飲まないと心に誓うのだった。
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