体験談:心の底から凍りついた恐怖の一夜
この話を思い出すだけで、僕は今でも体が震えるほどの恐怖を感じます。何度も悪夢にうなされ、現実と夢の境が曖昧になるほど、あの夜の出来事は僕に深いトラウマを植え付けました。
数年前の冬、いつものように友人たちとオンラインでチャットを楽しんでいました。外は寒く、静まり返った夜だったので、家の中でパソコンに向かいながら温かい飲み物を飲むのが最高の過ごし方だと思っていました。その夜、友人たちとの会話も盛り上がり、時間が過ぎるのも忘れていました。
夜中の2時を過ぎた頃、友人たちが次々とチャットから落ち、僕だけが残されました。もうそろそろ寝ようかと思い、パソコンを閉じようとしたその時、画面に通知が一つ表示されました。
見慣れない名前のユーザーからのメッセージでした。アイコンは顔のない真っ白なシルエットで、ユーザー名は「WhoAmI」。その名前にぞっとしましたが、好奇心に負けてメッセージを開いてみることにしました。そこにはただ一言だけ書かれていました。
「私を覚えている?」
当然、そんな名前に心当たりはありません。怖くなり、「誰?」と返信してしまいました。すぐに返事が返ってきました。
「もうすぐ迎えに行くよ」
急に部屋の温度が下がったように感じ、背中に冷たい汗が流れました。これは何かのいたずらか、それとも友人が僕を驚かせようとしているのかもしれない。そんなことを考えながら、「誰だよ?」と苛立ち半分でメッセージを送りました。
その瞬間、画面に新しいメッセージが次々と表示されました。
「私はすぐそばにいる」
「もう逃げられない」
「ドアを開けて」
僕はパニックに陥りました。部屋は完全に一人で、ドアにはロックがかかっています。恐る恐るドアの方を見ましたが、当然誰もいません。しかし、そのメッセージが頭から離れず、心臓が激しく鼓動し始めました。
次の瞬間、家全体が静まり返り、何かが廊下を歩いているかのような足音が聞こえてきました。音は次第に僕の部屋に近づいてきます。僕は体を動かそうとしましたが、恐怖で硬直してしまい、何もできませんでした。
パソコンの画面には、また新しいメッセージが表示されました。
「もうすぐだよ」
足音が止まりました。部屋の外で誰かが立ち止まったように感じます。息を殺して聞き耳を立てましたが、外は静寂が支配していました。しかし、次の瞬間、ドアノブがカタカタと震え始めたのです。
目を閉じ、必死に現実逃避しようとしましたが、次に聞こえたのはドアをノックする音でした。ノックの音は静かに、しかし確実に僕の存在を確認するように響き渡りました。震える手でパソコンを閉じようとしましたが、指が言うことを聞きません。
その時、画面に最後のメッセージが現れました。
「迎えに行くよ」
そのメッセージが表示された瞬間、ドアが一気に開かれる音がしました。僕は絶叫し、パソコンを投げ捨てましたが、次の瞬間には部屋には何もいませんでした。ドアは確かに開かれていましたが、そこには誰もいませんでした。
恐怖で泣き叫びながら、その夜は部屋を飛び出し、友人の家に逃げ込みました。それ以来、家には戻っていません。引っ越しを決め、パソコンも処分しましたが、あの夜の出来事が頭から離れません。
今でも夜中にチャットをしていると、ふとあの「WhoAmI」というユーザー名が脳裏をよぎります。そして、もう二度とその名前が表示されないことを祈るばかりです。
深夜のチャットは、気軽に楽しめるものだと思っていましたが、あの夜以来、僕は決して遅い時間にチャットを開かないようにしています。もし、あなたも見知らぬ相手からのメッセージを受け取ったら、絶対に返信しないことをお勧めします。その向こうに“何か”がいるかもしれません。
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