体験談:踏み込んではいけなかったスレッドの先にあったもの
僕はよく深夜に匿名掲示板を見て時間を潰しているのですが、あの夜に体験した恐怖は今でも鮮明に覚えています。
その日は特にやることもなく、いつも通り気になる話題を探して掲示板を巡っていました。たまたま「オカルト板」という怖い話が集まるカテゴリーを覗いてみると、他のスレッドよりも異様に閲覧数が多いスレッドが目に留まりました。タイトルはシンプルに「このスレを見たら呪われる」とだけ書かれていました。
タイトルだけならよくあるホラーネタですが、他のスレッドとは違う不気味さを感じました。なぜか、そのスレッドにはコメント数が異常に少なく、閲覧しているユーザーが多い割には、誰も反応していないのです。普通なら怖がらせるための冗談で溢れるはずですが、そのスレッドだけは妙に静かで、何かを避けているかのようでした。
好奇心に勝てず、そのスレッドをクリックしてしまいました。中身は意外にもシンプルで、最初の投稿にはたったこれだけが書かれていました。
「これを見た人へ。このスレッドを閉じる前に、“見た”と書き込まなければ、あなたは呪われます。」
それだけでした。冗談だろうと思いながらも、僕は次にどんな書き込みが続くのか気になり、スクロールしてみました。すると、ほとんどのコメントが「見た」という一言だけでした。中には、「気味が悪いからとりあえず書き込んでおく」という書き込みもありましたが、それ以上の深いやりとりはなく、ただひたすら「見た」という言葉が繰り返されていました。
僕も一瞬「何か書き込んでおくべきか?」と考えましたが、こんな馬鹿げた話を真に受けるのもバカバカしいと感じ、そのまま何も書き込まずにスレッドを閉じました。
その夜、寝ようとベッドに入ったのですが、どうも眠れません。頭の中で何度もあのスレッドの内容がリフレインし、耳元で誰かが「見た」と囁いているような気がして落ち着かないのです。無理やり目を閉じて寝ようとしましたが、何かが気になり、結局スマホを手に取りました。
画面を開くと、通知が一つ届いていました。普段使わない掲示板のアプリからの通知でした。心当たりがなかったので開いてみると、そこには見覚えのないメッセージが表示されていました。
「見た?」
それだけの短いメッセージでした。気味が悪くなり、すぐにアプリを閉じましたが、部屋の中が異様に静かで、何かがこちらを見ているような感覚が拭えませんでした。時計を見ると、深夜2時を回っていました。
その時、またスマホが震えました。同じアプリからの通知です。震える手で開くと、今度は別のメッセージが届いていました。
「どうして書き込まなかったの?」
心臓が跳ね上がるような感覚に襲われ、背中に冷たい汗が流れました。誰かが僕の行動を監視しているのか?怖くなった僕は、すぐにそのアプリをアンインストールしました。
しかし、怖いのはここからでした。翌日、普段使っているパソコンを起動してみると、デスクトップに見覚えのないファイルが一つ追加されていました。ファイル名は「見た」と書かれていました。思わず鳥肌が立ち、ファイルを開いてみると、中には一行のテキストが書かれていました。
「これで最後の警告です。今夜12時までにあのスレッドに戻って書き込みをしなければ、あなたを迎えに行きます。」
パニック状態に陥った僕は、すぐに掲示板にアクセスし、例のスレッドを探しました。しかし、何度検索しても、そのスレッドは見つかりません。まるで最初から存在しなかったかのように、完全に消え去っていました。
その日、僕は何をしても落ち着かず、時間が過ぎるのが恐ろしく感じました。時計の針が12時を回る瞬間、部屋の中が異様に静まり返り、突然、電気が一瞬だけ消えました。その後は何事も起こりませんでしたが、あの時の恐怖は今でも忘れることができません。
それ以来、掲示板を見るたびにあのスレッドを思い出し、無意識に「見た」と書き込みたくなる衝動に駆られます。あれが本当の呪いだったのか、ただの偶然だったのかは分かりません。しかし、もう一度同じことが起こったら、次は無事では済まないかもしれません。
もし、あなたが匿名掲示板で“呪われたスレッド”を見つけたら、決して軽い気持ちで開かないでください。そこには、好奇心が生み出す本当の恐怖が待っているかもしれないからです。
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