迷惑メール。誰もが一度は受け取ったことがある、煩わしい存在。
詐欺やスパムだと分かっていても、妙に引っかかるような文面にゾッとすることがある。
しかし、私が最近受け取る迷惑メールは、単なる広告や詐欺メールとは異なる。全く知らない誰かの人生の断片のような内容で、読むたびに背筋が寒くなるのだ。
目次
最初のメール
最初にそのメールが届いたのは、3か月ほど前のことだった。
件名は「助けてください」。
スパムのように見えるが、なぜか気になり、開いてしまった。
本文にはこう書かれていた。
「今日、やっぱり彼を殺すことに決めました。もう我慢できません。でも、どうしたらいい?教えてください。」
誰かが送信先を間違えたのかと思った。しかし、送り主の名前は「匿名」になっており、返信する気にもならなかった。
気味が悪いと思いつつも、「ただのいたずらだろう」とその日は気に留めずに削除した。
2通目:さらに奇妙な内容
それから数日後、またそのアドレスからメールが届いた。
件名は「終わりました」。
「あの夜、私は本当に彼を刺してしまいました。でも、思ったほど血は出ませんでした。彼は最後に私の名前を呼んでいた。これで良かったのかな……?」
さすがに怖くなった。
冗談のように思えない文面だったが、全く知らない人の話だ。自分には関係ないと自分に言い聞かせ、再び削除した。
頻繁に届くメール
それ以降、そのアドレスからのメールが時折届くようになった。
件名は毎回短いもので、「夢」「彼の声がする」「もう疲れた」など。
内容は全て、送信者の狂気的な日常を綴ったもので、どうしてそんなことを私に送ってくるのか、全く分からなかった。
例えばこんな文面だ。
「彼の笑い声がまだ耳に残ってる。寝ているときも目を開けているときも、ずっと。私のしたことが正しかったなら、どうしてこうなるの?」
一度、警察に相談しようかと思ったが、メールアドレスには個人を特定できる情報が何もなく、取り合ってもらえないだろうと考えてやめた。
極めつけのメール
そして先週、ついにこんなメールが届いた。
件名は「見つけました」。
「今までありがとう。ようやく、私の代わりになってくれる人が見つかりました。これで私も休める。」
それを読んだ瞬間、寒気が走った。
「私の代わり」とは何を意味するのか?
彼女(送り主はおそらく女性だと思われる)が私を見つけたと言っているのか?
終わらない恐怖
それからというもの、メールは途絶えた。
安心する反面、彼女の言葉が頭から離れない。「私の代わり」という言葉が何を指していたのか。
誰かの悪ふざけだと思いたい。だが、どこかで誰かがこのメールの送り主と同じ人生を歩んでいるのではないか――そう考えると、ゾッとせずにはいられない。
もしあなたのメールボックスにも、こんな奇妙なメールが届いたら、どうするだろうか?
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