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写真立てが倒れた夜――そこに込められた“メッセージ” 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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これは、私が数年前に体験した奇妙で不思議な出来事です。その日から、写真立てという何気ない存在が、私にとって少し特別なものになりました。

写真立てが倒れた日

当時、私は一人暮らしを始めて数ヶ月が経った頃でした。部屋には最低限の家具と、自分の家族の写真を入れた小さな写真立てが飾ってありました。それは、実家から持ってきた大切なもの。写真には、幼い私と母、そして亡くなった祖母が笑顔で写っていました。

その夜、私はいつも通り仕事から帰り、夕食を食べてシャワーを浴びた後、ベッドで横になっていました。すると、静まり返った部屋の中で、カタン…という小さな音が聞こえたのです。

「風かな?」

窓は閉めているし、エアコンの風も弱く設定していたので、そんな音がするはずはありません。それでも、気のせいだろうと放っておき、そのまま眠りにつきました。

翌朝、リビングへ行くと、いつも飾っているはずの写真立てが倒れていたのです。何も触っていないのに…。

「地震なんてなかったよな…?」

違和感を覚えつつも、私は写真立てを元の位置に戻しました。しかし、その日から奇妙なことが起こり始めたのです。

繰り返し倒れる写真立て

その後も何度か、写真立てが倒れることがありました。朝起きると倒れている、仕事から帰ると倒れている――まるで誰かが意図的に倒しているようでした。

「これ、何かのサイン…?」

その頃から私は少しだけスピリチュアルな考えを持ち始めました。祖母が亡くなってから一度もお墓参りに行けていないことが頭をよぎり、「もしかして、祖母が私に何かを伝えようとしているのでは?」と感じ始めたのです。

夢の中の祖母

ある晩、久しぶりに祖母の夢を見ました。夢の中の祖母は、私が幼い頃と変わらない優しい笑顔で私を見つめ、ただ静かにこう言いました。

「元気にしてる?たまには顔を見せてね。」

その言葉を聞いた瞬間、涙が止まりませんでした。今の私は仕事に追われてばかりで、家族や亡くなった祖母のことを考える余裕がなかったのです。

目を覚ました私はすぐに祖母の写真立てを手に取り、思わず「ごめんね、おばあちゃん」と呟きました。

お墓参りと写真立て

その週末、私は祖母の眠るお墓へお参りに行くことにしました。久しぶりに家族と一緒に墓前に立ち、手を合わせました。線香の煙が静かに空へと昇っていくのを見ながら、心の中で祖母に感謝と謝罪の気持ちを伝えました。

「おばあちゃん、見守ってくれてありがとう。」

帰宅してからは、あれほど倒れていた写真立てがピタリと倒れなくなったのです。それ以来、不思議な現象は一度も起こらず、穏やかな日常が戻ってきました。

写真立てが伝えたもの

あの写真立てが倒れ続けた理由は、今でもはっきりとは分かりません。しかし、あれは祖母が私に「忘れないで」と優しく語りかけていたのだと、私はそう思っています。

日々忙しく生きていると、大切な人や思い出を忘れてしまいがちです。でも、何気ない出来事が、そんな私たちに大切なものを思い出させてくれることがあるのかもしれません。

あなたの部屋にある写真立て――もしそれが突然倒れたら、それは大切な誰かからのメッセージかもしれません。



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