目次
プロローグ
それは、特に変わったことのない平凡な夜だった。
夕飯を済ませ、いつも通りソファでくつろいでいた時、玄関のチャイムが鳴った。
「……こんな時間に?」
時刻は23時過ぎ。こんな遅くに訪ねてくる知人はいない。
宅配の予定もない。
不審に思いながらも、私は玄関へ向かった。
第一章:ドアの向こう
玄関のドアには小さなのぞき穴がある。
私はそっと覗き込んだ。
そこには誰もいなかった。
「……?」
もう一度チャイムが鳴る。
だが、外には誰もいない。
さすがに気味が悪くなり、そのまま無視することにした。
しかし、その瞬間――
ドアの向こう側から、小さな囁き声が聞こえた。
「……ねぇ、いるんでしょ……?」
第二章:不気味な足音
ゾッとしながらも、私は静かに部屋へ戻った。
チャイムの音も、囁き声も、それ以降は聞こえなかった。
「気のせいだったのか?」
そう思い、ベッドに入った。
だが、午前2時過ぎ――
廊下から足音が聞こえた。
「コツ……コツ……コツ……。」
それは ゆっくりとした足音 で、まるで私の部屋の前で立ち止まったように感じた。
私は布団の中で息を殺した。
そして、ドアの向こう側から――
「開けてよ……ねぇ……」
そう囁く声が、再び聞こえた。
第三章:朝になっても消えない違和感
気づけば朝になっていた。
私は恐る恐る部屋のドアを開けた。
誰もいない。
ほっと胸をなでおろしたが、ドアを見て、言葉を失った。
ドアノブに、長い髪の毛が絡まっていたのだ。
第四章:監視カメラの映像
この出来事があまりにも気味が悪かったので、私は翌日、玄関前に 防犯カメラ を設置した。
「これでもう安心だ……。」
そう思っていた。
だが――
次の夜、またチャイムが鳴った。
私は今度は 絶対にドアを開けない と決めていたので、何もせずにじっとしていた。
そして翌朝、防犯カメラの映像を確認してみた。
映像には、誰も映っていなかった。
だが――
ドアノブが、勝手に回っていた。
第五章:消えない存在
私はそれから数日間、夜中にチャイムが鳴ることに耐え続けた。
防犯カメラを見ても、相変わらず 誰も映っていないのに、ドアノブだけが動いている。
そして、ある夜――
私は 夢を見た。
玄関の前に 見知らぬ女が立っている夢。
顔はぼんやりとしていて、髪が長く、何かを必死に囁いていた。
「開けてよ……ねぇ……」
私はハッとして目を覚ました。
そして、耳を澄ませると――
「カチャ……カチャ……」
また、ドアノブが回る音がしていた。
結末:今も続く訪問者
それからというもの、私は 夜になると決して玄関の方を見ないようにしている。
でも、時々、部屋の奥にいても聞こえるのだ。
「ピンポーン……」
「開けてよ……ねぇ……」
もし、あなたの家の玄関のチャイムが 夜中に鳴ったとしたら――。
決して 開けてはいけない。
なぜなら、そこには “誰もいないはず” なのだから。
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