怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

使っていない部屋から聞こえる音 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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忘れられた部屋

私は数ヶ月前に、築30年の古いアパートに引っ越してきた。
家賃が相場より安く、広さも申し分ない。
間取りは2LDKだが、一つの部屋は物置として使うつもりで、引っ越しの際に適当に荷物を押し込んで以来、一度も入っていなかった。

普段はリビングと寝室を使うだけで、その部屋は存在すら意識しなくなっていた。

しかし、異変は引っ越してから1ヶ月ほど経った頃に起こった。

夜中に聞こえる音

ある夜、ベッドに入っていると、どこからか微かな音が聞こえてきた。

カリ…カリ…

最初は気のせいかと思ったが、よく耳を澄ますと、どうやら使っていない部屋から聞こえる。
まるで、誰かが壁を爪で引っ掻いているような音だった。

「ネズミか…?」

そう思いながらも、なぜかその音が妙に気味悪く、私は布団を被って無理やり眠ることにした。

開けてはいけないもの

翌日、仕事から帰宅すると、部屋の前で隣人のおばさんが声をかけてきた。

「最近、誰かと住んでるの?」

「え? いえ、一人暮らしですよ。」

おばさんは訝しげな表情をして、こう続けた。

「昨日の夜、あなたの部屋から話し声が聞こえたのよ。誰かと話していたでしょう?」

背筋がゾッとした。
私は、昨夜一言も発していない。

思わず、「どんな声でした?」と聞くと、おばさんはしばらく考えた後、こう答えた。

「うめき声みたいだったわ。」

使っていないはずの部屋

恐る恐る、私は使っていない部屋のドアノブを握った。
扉を開けると、そこには…

何もなかった。

いや、正確には、部屋の中央に誰かが座っていたかのような、歪んだ跡が床に残っていた。

そして、壁の隅には何かを引っ掻いたような傷跡が無数にあった。

震える手でスマホのライトを当てると、その傷跡の間に、かすれた文字が彫られているのが見えた。

「ここにいる」

その日から、私はその部屋のドアに鍵をかけた。
そして、できるだけ視界に入れないように生活することにした。

だが、夜になると――

カリ…カリ…

使っていない部屋の扉の向こうから、今も何かが爪を立てている。



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