目次
いつも見られている気がする
最近、妙な違和感を覚えるようになった。
誰かに見られている気がする。
最初は仕事でのストレスかと思ったが、家にいても、外を歩いていても、常に背後から視線を感じる。
けれど、振り向いても誰もいない。
気のせいかと思っていたが、ある日、決定的な出来事が起きた。
スマホに映った"目"
その日、仕事帰りの電車の中でスマホをいじっていた。
ふと、スマホの画面に映る自分の顔に違和感を覚える。
「……あれ?」
目が、ひとつ多い。
自分の額の少し上、ちょうど髪の生え際のあたりに、小さな黒い目がもうひとつ映っていた。
驚いてスマホを落とし、慌てて車窓に映る自分の顔を確認するが、そこには普通の自分の顔があるだけだった。
「……見間違いか?」
震える指でスマホを拾い上げ、もう一度カメラを起動すると、今度は何も映っていなかった。
だが、その夜から、違和感がよりはっきりとした"恐怖"へと変わっていった。
目が合う"誰か"
ある夜、寝室で寝ていると、ふと目が覚めた。
部屋の中は暗いはずなのに、ベッドの天井に何かがある。
「……?」
目をこらすと、そこには無数の"目"が張り付いていた。
大小さまざまな目が、じっと俺を見下ろしている。
声を出そうとしたが、喉が凍りついたように動かない。
ただただ、無数の目がこちらを見ている。
体が硬直し、金縛りのように動けなくなった。
次の瞬間——
目のひとつがゆっくりと瞬きをした。
その瞬きと同時に、頭の中に低く不気味な声が響いた。
「……見えているのか?」
逃れられない視線
気がつくと朝だった。
悪夢だったのか?
そう思いながらも、胸騒ぎが収まらない。
会社へ行く準備をしながら、何気なく洗面台の鏡を覗いた。
そして、息が止まった。
鏡の中の自分の額に、"目"が開いていた。
はっきりと、俺の顔にもうひとつの黒い目がある。
そして、それが——
俺の意志とは関係なく、ゆっくりと瞬きをした。
それから
俺は、何かに"見られて"いる。
それは外からの視線ではなく、俺の中から見ている何か。
もう、振り返ることはできない。
なぜなら、俺が何かを見ようとするたびに——
俺の"もうひとつの目"が、先に見ているのだから。
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