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原因不明の病気 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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会社の同僚、坂本が突然倒れたのは、夏の終わりのことだった。

「最近、ずっと体がだるいんだよな……。」

そう言いながらも、坂本は無理をして働き続けていた。

だがある日、会議中に急に苦しみ出し、そのまま救急車で運ばれた。

診断結果は――「原因不明の病気」。

奇妙な症状

坂本の症状は奇妙だった。

体温が異常に低い(34℃台)
手足が真っ青になっていく
異様に眠る時間が長くなる
医者も首をかしげ、血液検査やCTを撮っても異常なし。

「こんな症例は見たことがない。」

そう言われ、結局、病名すらつかなかった。

「まるで、体の生気が抜けていくようだ。」

医者のその言葉が、やけに引っかかった。

部屋に残されたもの

坂本が入院した後、俺は彼の代わりに自宅へ荷物を取りに行った。

ワンルームの小さなアパート。

部屋に入ると、嫌な空気を感じた。

妙に湿っぽく、カビ臭い。

まるで、長い間、人が住んでいなかったかのような気配だった。

荷物をまとめていると、ふと、机の上に奇妙なノートを見つけた。

ノートの中身

ノートには、坂本の字でこんなことが書かれていた。

「最近、部屋の空気が重い」
「夜中、誰かの気配がする」
「朝起きると、体が冷たくなっている」

ページをめくるごとに、内容はどんどんおかしくなっていった。

「鏡を見ると、自分がぼやけている」
「呼吸が浅くなっている気がする」
「俺は、本当に生きているのか?」

そして、最後のページ――

「この部屋に、誰かいる」

気づいてはいけないもの

ゾッとして、すぐに部屋を出ようとした。

だが、その時――

背後から、カサリと何かが動く音がした。

「……?」

振り向くと、クローゼットの隙間が、ほんの少し開いていた。

「……最初から、開いてたか?」

恐る恐る近づき、クローゼットを開ける。

そこには――

何もなかった。

だが、壁の内側に、黒ずんだ手形がいくつもついていた。

坂本の消失

慌てて病院へ戻ると、看護師が青ざめた顔でこう言った。

「坂本さん……いなくなったんです。」

「え?」

「朝の巡回では、まだベッドにいたんですが……」

「次に見た時には、布団だけが残されていたんです。」

監視カメラを確認したが、誰も病室から出ていない。

まるで、坂本は最初から存在していなかったかのように消えた。

最後のメッセージ

その夜、俺のスマホに坂本からのメッセージが届いた。

そこには、たった一言――

「お前も気をつけろ」

慌てて返信しようとしたが、既読にならない。

坂本の番号にかけても、「現在使われておりません」とアナウンスが流れるだけだった。

そして――

そのメッセージを見た瞬間から、俺の体温が、少しずつ下がり始めた。



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