怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

【不思議な話】「かくれんぼの途中で消えた友達」 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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かくれんぼの日

小学生の頃、俺たちは近所の古い神社でよく遊んでいた。

ある日、放課後に5人でかくれんぼをすることになった。
メンバーは俺、翔太、直樹、ユウカ、そしてカズキ。

神社の境内には大きなご神木や古い蔵があり、かくれんぼにはもってこいの場所だった。

鬼は俺が担当することになった。

「100数えるから、ちゃんと隠れろよ!」

俺は目をつぶり、ゆっくりと数え始めた。

「……98、99、100!」

目を開けると、境内は静まり返っていた。

見つからないカズキ

俺は次々と仲間を見つけていった。

ユウカは石灯籠の裏、直樹は拝殿の影、翔太は倉庫の中。

しかし——カズキだけが、見つからない。

「おーい、カズキ! もう終わりだぞー!」

みんなで境内を探し回ったが、どこにもいない。

やがて翔太が、ふと呟いた。

「……もしかして、神社の裏に行ったんじゃないか?」

神社の裏には、使われていない古井戸がある。
近づいてはいけない、と大人たちに言われていた場所だ。

俺たちは少し不安になりながら、神社の裏へ回った。

だが——そこにも、カズキの姿はなかった。

いなかったことになっている

辺りが暗くなり始めた頃、仕方なく俺たちは解散することにした。

「明日、学校でカズキに聞いてみよう」

そう話しながら、家に帰った。

——だが、翌日。

教室に行くと、違和感を覚えた。

俺は翔太に話しかけた。

「カズキ、ちゃんと帰れたかな?」

しかし、翔太はきょとんとした顔をした。

「……カズキ?」

「は? 何言ってんだよ、昨日一緒に遊んだだろ?」

「え? かくれんぼしたのは4人だろ?」

信じられなかった。

直樹もユウカも、カズキのことを覚えていなかった。

まるで、最初からそんな奴はいなかったかのように。

ノートの「かくれんぼ」

放心したまま、俺は家に帰った。

何か手がかりはないかと、机の引き出しを開けた。

すると、落書き帳の中に、かくれんぼの絵が描かれていた。
そこには、俺、翔太、直樹、ユウカ、そしてカズキの名前が書かれていた。

「……やっぱりいたじゃないか」

だが、その瞬間——

カズキの名前だけが、すーっと消えていった。

まるで、かくれんぼの最後に「見つかっちゃった」と言うように。

それ以来、俺は二度とカズキの名前を思い出すことはできなかった。



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