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不思議なバス——乗ってはいけない終点行き 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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大学の帰り、俺は終電を逃し、仕方なく深夜バスを利用することにした。

時刻は夜の1時過ぎ。

こんな時間でも動いているバスがあることに驚きながら、俺はスマホで路線を調べた。

すると、ちょうど「終点行き」のバスが数分後に来るらしい。

「助かった……」

人気のないバス停で待つこと数分——

バスが、静かに停車した。

しかし、このバスには妙な違和感があった。

奇妙なバス

車体はどこか古めかしく、行き先の電光掲示板には「終点行き」とだけ表示されている。

俺は何も疑わず乗り込んだ。

だが、すぐに違和感に気づく。

車内に、誰もいない。

運転手も、乗客もいない。

「……無人バス?」

そう思ったが、エンジン音はしっかりと聞こえ、扉も自動で閉まった。

そして——

バスは、静かに動き出した。

無人の車内

運転手がいないのに、バスはスムーズに走る。

「……もしかして、自動運転?」

そう思いながら、俺は恐る恐る一番前の席に座った。

フロントガラス越しに前を見ると、夜の道路が静かに流れていく。

バス停に止まる様子はない。

「……ん?」

気になって座席を見渡した時、背筋が凍った。

窓に、無数の手形がついていた。

増える乗客

「……やばい、変なバスに乗ったか?」

スマホを取り出し、現在地を確認しようとする。

しかし——

圏外だった。

「おかしい……」

そう思いながら、ふと後ろの座席を見た。

——誰もいないはずの車内。

だが、最後尾の席に、人影があった。

それも、白い服を着た何人もの人影が、じっとこちらを見ている。

「……!!」

心臓が跳ね上がる。

いつの間に、こんなに乗っていた!?

しかも、彼らの顔は妙にぼやけていて、目の部分だけが真っ黒だった。

「降りなきゃ……!!」

俺は立ち上がり、降車ボタンを押した。

しかし、ボタンがない。

「……は?」

そうこうしているうちに、バスはどんどん加速していく。

そして、車内のスピーカーから低いアナウンスが流れた。

「まもなく、終点です……」

終点

バスの速度がどんどん上がる。

フロントガラスの先、暗闇の向こうに巨大なトンネルが見えた。

そこには、「終点」と書かれた標識が立っている。

「やばい、降りなきゃ……!!」

必死に扉を叩くが、開かない。

「降ろせ!! ここはどこだ!?」

すると——

最後尾の乗客たちがゆっくりと立ち上がった。

彼らは、一歩、また一歩と近づいてくる。

「……終点に、着きました」

次の瞬間、視界が暗転した。

目覚めた場所

気がつくと、俺はバス停のベンチに座っていた。

時計を見ると、朝の6時。

「……夢?」

しかし、手にはバスのチケットが握られていた。

そこには、こう書かれていた。

「終点行き 片道切符」



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