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【恐怖体験】「トンネルの子供たち」──読んだ者は悪夢を見る 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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奇妙な古本

大学の夏休み、俺は地元に帰省していた。

特にやることもなく、ふらっと立ち寄った古本屋で、一冊の奇妙な本を見つけた。

タイトルは、『トンネルの子供たち』。

表紙には手を繋いだ子供たちの絵が描かれている。
だが、よく見ると——

全員の顔が、真っ黒に塗りつぶされていた。

「……なんだこれ」

不気味に思いながらも、俺は妙に惹かれてしまい、その本を買った。

それが、悪夢の始まりだった。

トンネルの話

本を開くと、そこにはある村の言い伝えが書かれていた。

「村の外れにある古いトンネルには、昔から“子供たち”が住んでいる。」
「彼らは、トンネルの奥で遊び続けているが、一度入った者は二度と帰れない。」
「決して、名前を呼ばれてはいけない。」

それだけの話だった。

「……都市伝説みたいなもんか?」

内容は短く、他には何も書かれていなかった。
ページ数も少なく、読むのに10分もかからなかった。

「なんだ、拍子抜けだな」

しかし、その夜——

俺は恐ろしい悪夢を見た。

夢の中のトンネル

夢の中で、俺は見知らぬ山道を歩いていた。

霧が立ち込める中、目の前に古びたトンネルが現れた。

「……これ、本に書いてあったやつ?」

トンネルの入口には、誰かが落書きしたような文字が残っていた。

「みんな、ここで待ってるよ」

「……気味悪いな」

足を止めようとしたが、体が勝手にトンネルの中へ進んでしまう。

中は異様に静かだった。

風の音も、虫の声も聞こえない。

ただ——

「クスクス……」

奥から、子供の笑い声が聞こえた。

「誰かいるのか……?」

すると——

真っ黒な子供たちが、トンネルの奥からこちらを覗いていた。

名前を呼ばれたら終わり

子供たちは、じっと俺を見つめていた。

顔はなく、ただの黒い影のようだった。

「……な、何なんだよ……」

後ずさろうとした瞬間——

「ユウタ……」

俺の名前が呼ばれた。

「……え?」

「ユウタ……いっしょに、あそぼう……」

影の子供たちが、一斉に手を伸ばしてきた。

「うわあああ!!」

俺はガバッと目を覚ました。

時計を見ると、深夜3時。

「……夢、か?」

全身が汗でびっしょりだった。

しかし、布団の横に置いてあった本を見て、俺は息を呑んだ。

本の表紙の子供たちが、俺の方を向いていた。

本の最後のページ

恐ろしくなり、本をもう一度開いた。

すると——

昨日はなかったはずの最後のページが増えていた。

そこには、たった一文だけが書かれていた。

「もう君の名前を呼んだから、次は迎えに行くね。」

俺は、急いで本を閉じた。

だが、その時——

部屋の外から、かすかな声が聞こえた。

「ユウタ……」

——もう、逃げられない。



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