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高時給の謎バイト
大学生の俺は、生活費を稼ぐためアルバイトサイトを探していた。
すると、深夜限定で「時給5,000円・仕事内容：簡単な確認作業」と書かれた求人が目に留まった。
条件はひとつ。
「細かい質問をしないこと」
怪しいとは思ったが、生活は苦しく、好奇心も手伝って応募した。
指示された場所
バイト初日。指定された場所は、駅から離れた古びたビルの地下倉庫だった。
迎えに来たスーツ姿の男は無表情で、挨拶もない。
倉庫の中には大量の古い木箱が積み上げられていた。
仕事の内容は簡単。
「木箱に貼られた番号を順番通りに読み上げて確認する」だけ。
それだけで高額な時給が支払われるという。
何かがおかしい
最初の1時間は単純作業だった。
だが、読み上げる番号が進むにつれて、あることに気づいた。
番号の並びが「日付」になっている。
そして、自分が生まれた日付を読み上げたとき、箱の中からカタ……カタ……と音が鳴った。
スーツの男は、淡々と「続けて」とだけ言う。
不気味に思いながらも、黙々と読み進めた。
最後の番号
そして、リストの最後の番号に差し掛かった。
その番号は、今日の日付だった。
箱の前で読み上げようとした瞬間、背後からスーツの男が静かに言った。
「今日は、君の番だ。」
振り向くと、男の手には新しいラベルが握られていた。
そこには、自分の名前と今日の日付が印字されていた。
その後
次に目を覚ましたとき、俺は暗い箱の中にいた。
外からは、別の誰かが番号を読み上げる声が聞こえる。
そして自分は、今もその木箱の中で順番を待っている。
誰かがまたこのバイトに応募し、自分の番号を呼ぶその日まで——。
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