目次
息子の寝言
小学校に通う息子の亮太は、昔から寝相が悪いほうだったが、ある晩から妙な寝言を言うようになった。
最初は「ん〜…おやつ…」とか「明日はプール…」という、子供らしい夢の話だった。
けれど、その日を境に内容が急に変わった。
初めての違和感
夜中、ふと目が覚めると、ベッドの隣で寝ている亮太がはっきりと喋った。
「……まだ、お外にいるよ……寒いのに……。」
夢の中で友達と遊んでいるのかと最初は思ったが、声のトーンが妙に淡々としていて、どこか現実味があった。
繰り返される誰かの存在
次の晩も、また亮太は寝言を呟いた。
「……今日も来たよ……窓のとこ、ずっといる……。」
ドキリとして窓を確認したが、カーテン越しに何も見えなかった。
亮太を揺り起こしても目を覚まさず、寝言のまま、またひとこと。
「ママ、もう家の中に入ってるよ……。」
背筋がゾクリとした。
本当の相手
日中、亮太に「昨日の夢、覚えてる?」と聞いてみた。
すると、彼は不思議そうに笑いながらこう答えた。
「夢じゃないよ? 毎晩、窓の外のお兄ちゃんとお話してるんだよ。」
「お兄ちゃん?」
「うん。寒いから入りたいって言ってる。でも、ドアから入れないんだって。」
ぞっとして、それ以降寝る前に、よりいっそう窓や鍵をしっかり確認するようになった。
寝言の最終章
数日後、また夜中に亮太の寝言が聞こえた。
その声は、今までよりも小さく、はっきりしていた。
「もう、入ってるから、大丈夫だよ……ママもすぐ会えるよ。」
俺は凍りついた。
その瞬間、玄関の方からカチャリとドアが開く音が、確かに聞こえた。
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