目次
■1. 謎の古本
大学の帰り道、ふと立ち寄った古びた古本屋。
埃だらけの店内で、背表紙すら色あせた1冊の本に目が止まった。
タイトルはなく、表紙にはシンプルに黒いインクで手書きの文字が一行。
「しでかしたこと。」
なんとなく気になって手に取ると、店主がこちらをじっと見つめながら小さく呟いた。
「読むのは自由ですが……読後、悪夢にご注意を。」
冗談だと思い、そのまま購入してしまった。
■2. 本の中身
帰宅後、軽い気持ちで読み始めた。
内容は日記形式で、無名の男が自分の過ち──つまりしでかした出来事について淡々と綴っているだけ。
ただ、その内容は次第に不気味さを増していった。
「山で拾ったものを持ち帰った。」
「見てはいけないものを覗いた。」
「呼んではいけない名前を呼んだ。」
読み進めるうちに、まるで自分の記憶と日記が重なるような錯覚に陥った。
「……これ、自分の話じゃないよな?」
最後のページにはこう書かれていた。
「この本を読んだ時点で、次はあなたの番です。」
■3. 読後の悪夢
その夜。
ベッドに入ってすぐ、奇妙な夢を見た。
真っ暗な部屋の中、誰かがずっと耳元で囁いている。
「しでかしたのは……あなたでしょ?」
夢の中で何度も、誰かが自分の肩を叩いてくる。目を開けても目の前は闇のまま。
何度も目が覚めるが、夢と現実の境目が曖昧で、翌朝には寝汗でシャツがぐっしょりになっていた。
そして枕元には、昨夜確かに本棚に戻したはずの「しでかしたこと。」が置かれていた。
■4. 増え続ける「読者」
その日以降、毎晩のように同じ夢を繰り返す。
どこかで聞いたことのある声が、毎回同じ言葉を囁く。
「次は、あなたが書く番だよ。」
怖くなって本を古本屋に返そうと店を訪ねたが、その店は数年前に閉店していたことを大家から知らされた。
今も、家の本棚にはあの本が置かれている。捨てても、必ず戻ってくる。
きっと次の読者を探しているのだろう。
あなたも今、これを読んだことで、「しでかしたこと」を思い出す夜が来るかもしれない。
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