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保険のおばちゃんが教えてくれた奇妙な契約 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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春先、転職して間もない頃の話だ。

昼休みに、会社の休憩スペースでコーヒーを飲んでいると、見知らぬ女性が声をかけてきた。
優しそうな笑顔の「保険のおばちゃん」だった。

「あなた、新しく入った方よね?よかったら保険の資料、見ていかない?」

営業だろうと思いながらも断り切れず、名刺を受け取った。

名刺には、手書きのような文字で名前が書かれていたが、苗字が古風すぎて読めなかった。

【1. 不思議な契約書】

翌日、休憩スペースで再びそのおばちゃんに会った。

「あなたにぴったりの保険があるのよ」

そう言って差し出されたのは、どこか古びた茶色い紙の契約書。

書かれている内容は「災難から守る」という、普通の生命保険とは少し違うものだった。

「これ、加入しておくと、不思議と"事故に遭わない"の。ほんとよ」

半信半疑のまま名前を書いてしまった。

「契約は完了。じゃあ、これからよろしくね」

笑顔でそう言い、おばちゃんは姿を消した。

【2. 助かった理由】

それから数日後、会社帰りに交通事故に巻き込まれそうになった。

赤信号に気づかず交差点へ飛び出した直後、誰かに肩をグイッと引っ張られてギリギリで助かった。

驚いて振り返ると、そこには誰もいなかった。

ポケットを探ると、契約書の控えがしわくちゃになって入っていた。

そこには手書きの文字で一行、こう書き加えられていた。

「一度目:守りました。」

【3. 更新される契約】

翌月も似たような危険な出来事に遭遇した。だが、またもや寸前で助かった。

そして、契約書の余白にはまた新たに文字が。

「二度目:守りました。」

けれど、その下には続きがあった。

「三度目はありません。次回は引き継ぎに伺います。」

【4. 保険のおばちゃんの再訪】

数日後。昼休み、再び保険のおばちゃんがやってきた。

「更新の時期が来たわね」

笑顔のまま、また新しい契約書を差し出された。

契約書の表紙には、今度はこう書いてあった。

「契約者死亡後も有効」

「じゃあ、これからもよろしくね」

笑顔の奥に、少しだけ違和感を覚えた瞬間だった。



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