目次
■1. 夜勤のビルメンテナンス
都内のオフィスビルで、ビルメンテナンスの夜勤バイトをしていた頃の話。
仕事内容は単純。
夜中に各階を巡回し、施錠確認や異常がないかチェックして回るだけ。
そのビルは老朽化が進んでいて、特に深夜はエレベーターを停止させる決まりになっていた。
だがある夜、巡回中に異常ランプが点灯。
「エレベーター作動中」──表示が出ていた。
もちろん、誰も乗っているはずがない。
念のためエレベーター前まで行き、ボタンを確認すると、確かに最上階に上がった形跡がある。
■2. 不審な最上階
不安を覚えながら非常階段を使って最上階へ。
しかし、フロアは真っ暗で無人だった。
(いたずらか、故障だろう)
そう思ってその場を離れた。
ところが、巡回が終わりかけた午前3時。
再び、異常ランプが点灯。
エレベーターはまたも最上階へ移動中と表示されていた。
さすがにおかしいと管理室に戻り、監視カメラの映像を確認すると、エレベーターの中には何も映っていなかった。
だが、次の瞬間。
エレベーター内カメラに人の影がぼんやり映り込んだ。
スーツ姿の、顔のない人影。
■3. ビルの過去
朝になって、先輩社員に夜の出来事を報告すると、こんな話を聞かされた。
「あのビル、10年前にスーツ姿の会社員がエレベーター内で自殺したことがあったんだ。」
しかも、その事故以降、夜中の3時ちょうどになると、停止中のはずのエレベーターが勝手に動き出すという話が絶えなかったらしい。
「まぁ、俺は信じてないけどな。」
そう笑う先輩の後ろで、異常ランプが再び点滅した。
表示された行き先は──最上階。
■4. 今も続く巡回
その日から、夜勤に入るたびにエレベーターは決まって3時になると動き出すようになった。
誰もいないはずの最上階と1階を、まるで誰かを迎えに行くように。
今もあのビルでは、夜中の巡回が途切れることなく続いている。
あなたが次に訪れるオフィスビルも、もしかしたら……。
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