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“道を教えて下さい”と声をかけられた夜──振り返ってはいけなかった 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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道を聞かれただけのはずだった

これは、私が数年前に体験した本当にあった出来事です。

その日は残業で遅くなり、深夜0時を過ぎた頃、駅から自宅へ向かって歩いていました。
街灯の少ない住宅街を抜け、あと数分で家に着くというところで、
背後から「すみません、道を教えて下さい」と女性の声が聞こえました。

少しかすれた、でもはっきりとした声。

反射的に振り返ろうとした瞬間、なぜか身体がすくみました。
心のどこかで、「振り返ってはいけない」と強く感じたんです。

すぐ後ろに“気配”がいる

私はそのまま立ち止まり、背を向けたまま「どうしましたか?」と声をかけました。

しかし返事はない。

代わりに、すぐ後ろで呼吸のような音が聞こえた気がしました。

「道を……教えて……」

確かに聞こえた。
でもその声は、さっきよりずっと低く、耳元に直接響くような声だった。

振り返らずに「すみません、分かりません」とだけ言って、
私はできるだけ自然にその場を歩き出しました。

近づいてくる足音

そのまま5分ほど歩き続けましたが、背後から足音がついてきている。

乾いたアスファルトに、ゆっくり、ゆっくりと靴音が響く。

誰かが、一定の距離を保ってずっとついてきているのが分かりました。

とうとう我慢できず、近くのコンビニに駆け込みました。
レジでコーヒーを買いつつ、外を見ると……

誰もいなかった。
でも、外のガラスにうっすらと、人影のようなものが映っていた気がしました。

後日わかったこと

数日後、職場の年配の同僚にその話をしたところ、こう言われました。

「ああ、それ“道教えの霊”って言ってな、昔からこの辺で出るらしいよ。
声かけられて振り返った人は、そのまま行方が分からなくなるって話だ。」

「決して振り返るな」と地元では昔から言われているそうです。

今も、時々

あれ以来、「道を教えて下さい」という言葉を聞くと、背筋が凍ります。

夜道を歩いていると、今でもふと、
誰かがすぐ後ろで立ち止まっているような気配を感じることがあります。

そして、あの夜と同じように——

「すみません、道を……」

と、声が聞こえることがあるんです。

だから、あなたももし夜の道で誰かに道を尋ねられたら、
決して振り返らないでください。



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