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私しか知らない事実──あの事故は“偶然”じゃなかった 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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あの事故の夜

これは、私が大学3年のときに体験した話です。

当時、同じゼミに所属していたマサキという友人がいました。
頭が良く、社交的で、先生にも一目置かれていた存在。
正直、妬ましいと感じることもありました。

そんなマサキが、ある日交通事故で亡くなったという知らせが届いたのです。
夜遅く、大学近くの坂道でバイクに乗っていて、ガードレールに激突。
即死だったと聞きました。

皆は「事故だったんだ」と悲しんでいましたが、
私は知っているんです。あれは“事故”ではなかった。

私しか知らない“何か”

事故の前日、マサキからLINEが届いていました。
内容はたったひと言。

「お前さ、あのこと誰かに言った?」

“あのこと”。

誰にも言っていない。
でも——本当は言うつもりだった。

あの夜の音声

実は、その1週間前、ゼミの飲み会で私は酔ってしまい、
自分のスマホを録音状態にしたまま鞄に入れていたことに気づかずに帰宅しました。

翌日、何となく再生してみると、
偶然にもマサキと教授がこそこそと話している音声が録音されていたのです。

そこには、論文データの捏造や、
学生の研究成果をマサキ名義で盗用していたことが生々しく録音されていました。

そして教授がこう言っていた。

「バレたら終わりだぞ、マサキ」

それを聞いた瞬間、全身が震えました。
私以外、この音声の存在は誰も知りません。

告発するはずだった

私はマサキにLINEを送り、「話がある」とだけ伝えました。
でも、あの一言の返信を最後に、彼は事故に遭ったのです。

私が動く前に、何かを“察した”のかもしれない。

もしかしたら彼は、私が証拠を握っていることに気づいていたのか。
それとも、もっと別のことに気づいたのか。

真夜中に届いた音

彼の死後、その音声ファイルを削除しようとした夜。

スマホの電源を切ったはずなのに、真夜中に勝手に再生が始まりました。
スピーカーからは、あの録音とは違う誰かの囁く声が聞こえた。

「……ほんとうのことを言えば、おまえも……」

それ以来、音声は削除できなくなり、再生しようとしてもファイルがロックされて開けません。

私だけが、その存在を知っていて、誰にも話せない。

なぜなら、もし話してしまったら——

次に“事故”に遭うのは、私かもしれないからです。



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