目次
【それは“何気ない写真”から始まった】
これは2年前、友人の結婚式に参加したときの話です。
披露宴の最後に、ゲストが自由に撮った写真をその場でスライドショーにして流すという演出がありました。
私も何枚かスマホで写真を撮り、スタッフに送信。
会場のライトが落ち、音楽が流れ、笑顔に満ちたスライドショーが始まりました。
ところが、ある1枚に目が釘付けになったのです。
【写ってはいけない“何か”】
それは、私が送った写真の1枚でした。
新郎新婦が高砂で笑っていて、背後にある装花が美しく映えた、
自分でも「良く撮れたな」と思っていた1枚です。
ただ、スクリーンに映ったその写真には、
私が撮ったときには“いなかったはずの人物”が写っていました。
新婦の真後ろ、カーテンの隙間から、
真っ黒なスーツを着た中年男性が、無表情でこちらを見ている。
誰もその場では何も言いませんでしたが、
他の写真にはその男は1枚も写っていなかった。
【確認しても、写っていない】
スライドショー終了後、
不安になった私は、自分のスマホに保存してある“元の写真”を確認しました。
そこには、何も写っていなかった。
カーテンも閉まっていて、もちろん男の姿もない。
なのに、会場で流れたスライドには、確かに“いた”。
【誰にも話せなかった】
その後、写真について話題になることはなかった。
新郎新婦にもスタッフにも、それらしいことを言い出す人はいなかった。
だから私も、結局誰にも言えなかった。
自分の思い違いだったのかもとすら思おうとした。
だが——その後も、“あの男”に似た人物をたびたび見かけるようになった。
【気づいてしまった“あること”】
あれから1年。
会社のエレベーターの防犯カメラ映像を何気なくチェックする機会があり、
ふと見覚えのあるスーツ姿が視界に入った。
“あの男”が、私の後ろに立っていた。
映像には、明確に、はっきりと。
だけど、当日一緒に乗っていた同僚は誰一人として、
「そんな人いなかったよ」と言う。
【私しか知らない事実】
彼の姿は、私の視界には見えない。
写真や映像、鏡越しなどにだけ、“存在の痕跡”を残して現れる。
そして、それを“知ってしまった”のは、
たぶんあの日のスライドショーがきっかけだった。
誰にも話せないし、誰も信じてくれない。
だからこれは、私しか知らない事実。
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