1996年1月24日放送、三谷幸喜脚本による第2シリーズ第3話「ゲームの達人」。推理作家・花見禄助の周囲で起きた“無理心中偽装”事件を巡り、医師・乾研一郎（草刈正雄）が仕掛けた入れ子のトリックに古畑が挑む――。本作は洋館的な舞台装置と「ゲーム」に通じる冷静な犯行設計が光る、シリーズ屈指の技巧派エピソードです。
目次
作品データ
話数：第2シリーズ 第3話「ゲームの達人」
初回放送：1996年1月24日／本編：約46分。
脚本：三谷幸喜／演出：河野圭太／プロデューサー：関口静夫。
主なゲスト：草刈正雄（乾研一郎役）、藤村俊二（花見禄助役）、一色彩子（花見常子役）、松金よね子（家政婦）ほか。
あらすじ（軽いネタバレ）
人気推理作家・花見禄助の妻が“不倫”を疑われ、その矛先は主治医の乾研一郎へ。乾は“狂言自殺”を提案して花見の愛を試すという口実を用意するが、それは巧妙に練られた無理心中偽装の計画だった。停電や置物・小道具を使った細かな時間差を積み重ねることで“外見上のアリバイ”を作り上げ、古畑は室内の所作や「ゲーム的」な所作の意味をひとつずつ解きほぐしていく――。見事な二枚目俳優同士の対決が画面を引き締めます。
見どころ
草刈正雄の“冷静な狂気”：表面的には穏やかな医師だが、手順や所作が徹底している点が怖い。二枚目俳優同士の佇まいの対比が映えます。
“ゲーム”の比喩としてのトリック構造：停電や“おもちゃのピストル”など、小道具と時間差を駆使した複合トリックは、まさに“勝負事”のロジック。謎解き好きにはたまらない設計です。
古畑の観察眼が冴える会話劇：証言と状況の“ズレ”を言葉で炙り出していく手腕はシリーズ随一の緊張感。会話の一語一句から真相へ向かう推理劇が堪能できます。
名シーン（軽いネタバレあり）
ブレーカーが落ちる“暗転”の瞬間を利用したトリック回収。古畑がわずかな動作や小物の扱い方から状況を再構築する場面は、この話のハイライトです。
個人的感想
草刈正雄と田村正和が並んだ姿が絵になりますね。
おヒョイさんが被害者ですが、おヒョイもちょっと抜けていて面白いです。
そして、ひたすらゲームやっているのもいいですね。
面白い回です。
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伝統的な“室内トリック”や時間差トリックが好きなミステリーファン。
草刈正雄・藤村俊二といった大人の二枚目俳優の立ち回りを楽しみたい方。
古畑の“言葉の推理”をじっくり味わいたい人。
まとめ
「ゲームの達人」は、技巧的なトリックと俳優同士の静かな緊張感が同居した傑作回。古畑の観察で少しずつ崩れていく“完璧に見える犯罪”の構造は、見返すたびに細部の妙が染みるタイプの回です。まずは公式配信で本編を確認し、気に入ったらDVD／Blu-rayで手元に残す——そうした楽しみ方が最も満足度が高いでしょう。
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